鉄道模型で森林や田畑の風景を再現するテクニックについて

鉄道模型の楽しみ方は様々ですが、中でも自作のジオラマの中で模型車両を走らせる醍醐味は格別なものがあります。手間をかけて作ったジオラマだからこそ特別な思い入れがあり、自然と愛着が生まれるものです。鉄道模型のジオラマにも多くの種類がありますが、森林や田畑など緑に囲まれた空間を車両が疾走する様はどこか懐かしい雰囲気を醸し出しています。ジオラマで森林や田畑を再現するには最適な材料を用意しておくことが大切です。
ジオラマで森林を表現するにはストラクチャーの一種である樹木の模型を複数用意するのが効果的です。日本の森林は雑木林の割合が多いので、形状が異なる樹木をいくつも混ぜ合わせて配置するのが効果的な再現方法になります。

樹木による森林の再現は作業が簡単な一方で支出が高額化しやすい欠点もあります。そのため、線路から離れた場所はより安価なライケンを置くのが効果的です。すき間ができないように密集させて置くことで、山間部のうっそうと茂る森林を再現することができます。
田畑の再現については既製品を利用する方法もありますが、ボール紙とスポンジくずで自作するのがジオラマ作りへのこだわりです。野菜の種類によってスポンジくずの形状を変えるなどの工夫を施せば既製品と比べても引けを取らない仕上がりにすることができます。田んぼについても同様であり、田植え直後や稲刈りの時期など、同じ田んぼでも時期によってその表情は別物のように変わるのです。その様をどれだけ正確に再現できるかがジオラマ作りの肝と言えます。

田んぼを自作する際は透明なプラスチック板に暗緑色の塗装を施したり、百円ショップで売られているすき間テープのスポンジ部分を刻んでぼかした状態にしたうえで黄土色に着色するなど、泥水やワラの質感をどのように再現するかが仕上がりの良し悪しを決めるのです。